野菜の定期便を運営していると、早い段階で必ず出てくる質問がある。
「隔週ってできますか?」
最近、複数のお客様から同じ声。
事業も始めたてで、統計や十分なデータをもって語れる段階ではない。
ただし、お客様が何に困り、こちらの運営に何が起きるか。この整理は今でも検討はできる。
「隔週は可能?」という声──どんな事情の表出か
隔週要望は、単なるわがままではない。
生活の中で定期便を続けるための、現実的な工夫の提示。そう見ている。
大きく2つの可能性。
可能性①:外食が一定量あり、1週間では使い切れない
共働き家庭、外食や惣菜が週に何度か入る生活。
毎週届く野菜を「無理なく」「罪悪感なく」使い切る難しさ。
ここで起きることは単純。
- 冷蔵庫に野菜が残っていく
- 焦りと罪悪感
- 定期便そのものが負担に変わる
対策は2つ。
- 毎週便を維持し、サイズダウン
- サイズは維持し、隔週へ
隔週の強みはコスト面。とくに送料。
月4回配送が月2回配送になる。送料負担の圧縮。ここが大きい。
結果として、
- 「隔週の方が総額でお得」
- 「サイズを落とすより、同サイズで隔週の方が満足」
という判断が生まれやすい。
もちろん、隔週のデメリットもある。
翌週に回す分、毎週便より鮮度が落ちやすい。
可能性②:毎週便だとコスト負担感が高い
もう一つは家計のレンジ。
- 月々、野菜にかけられる上限
- 毎週便だと、その範囲を超える
- それでも、定期便体験は続けたい
このときの落としどころとしての隔週。
つまり隔週要望は、「継続の壁」にぶつかったサイン。
隔週便導入の影響──販売側(私)に起きること
顧客側のメリットは見えやすい。
一方、販売側には負荷がくる。現時点で想定できる影響は3つ。
影響①:売上維持には顧客数が2倍必要
構造は単純。隔週が増えるほど毎週の出荷箱数が減る。
- 毎週:月4回
- 隔週:月2回
同単価なら、隔週中心の状態では売上維持に必要な顧客数が増える。最大で2倍。
立ち上げ期にはハードな条件。
影響②:作付け・収穫のコントロールが難しくなる
隔週が混ざると、週ごとの必要出荷数にムラが出る可能性。
- ある週は多い
- ある週は少ない
ムラが大きいほど難しくなるのが、収穫計画とセット構成。余りと不足の調整。
隔週は「波」を作りやすい仕組み、という認識。
影響③:鮮度が落ちる食体験になり得る
隔週最大のリスク。食体験の変化。
毎週便なら「届いた週に食べる」前提になりやすい。
隔週は「翌週に持ち越す」前提が混ざる。保存性の高い野菜を増やす工夫は可能。それでも、毎週便より鮮度面で不利になりやすい事実。
味重視で運営する以上、ここは要設計。
隔週便を導入しない場合──販売側(私)に起きること
隔週を作らず「毎週のみ」で押し切る場合。
影響は一つ、しかし重い。
影響①:顧客の離脱リスク
隔週要望は、継続の壁の表面化。
- 使い切れない
- 予算が合わない
この壁を越える選択肢がなければ、定期便そのものから離脱しやすい。
立ち上げ期の小規模事業にとって、一人ひとりの離脱は痛い。事業の土台に直撃。
結論──顧客のためになる選択。隔週便の導入
結論は隔週便の導入。
理由は「継続を支える選択肢」だから。
もちろん負荷は増える。
- 売上維持には最大で2倍の顧客が必要
- 作付け・出荷コントロールが難しくなる
- 鮮度を前提とした食体験設計がより繊細になる
立ち上げ期には厳しい条件。
それでも、ここは頑張るべき領域。お客様にとって「続けられる仕組み」を整えることが、結果として事業の強さにつながる。
まずは運用。観察。必要なら設計を更新。
隔週が増えたときに何が起きるか。そこから次の打ち手を作る。


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