新規就農 Day74 野菜定期便に「隔週便」は設けるべきか?

新規就農

野菜の定期便を運営していると、早い段階で必ず出てくる質問がある。

「隔週ってできますか?」

最近、複数のお客様から同じ声。
事業も始めたてで、統計や十分なデータをもって語れる段階ではない。
ただし、お客様が何に困り、こちらの運営に何が起きるか。この整理は今でも検討はできる。

「隔週は可能?」という声──どんな事情の表出か

隔週要望は、単なるわがままではない。
生活の中で定期便を続けるための、現実的な工夫の提示。そう見ている。

大きく2つの可能性。

可能性①:外食が一定量あり、1週間では使い切れない

共働き家庭、外食や惣菜が週に何度か入る生活。
毎週届く野菜を「無理なく」「罪悪感なく」使い切る難しさ。

ここで起きることは単純。

  • 冷蔵庫に野菜が残っていく
  • 焦りと罪悪感
  • 定期便そのものが負担に変わる

対策は2つ。

  • 毎週便を維持し、サイズダウン
  • サイズは維持し、隔週へ

隔週の強みはコスト面。とくに送料。
月4回配送が月2回配送になる。送料負担の圧縮。ここが大きい。

結果として、

  • 「隔週の方が総額でお得」
  • 「サイズを落とすより、同サイズで隔週の方が満足」

という判断が生まれやすい。

もちろん、隔週のデメリットもある。
翌週に回す分、毎週便より鮮度が落ちやすい。

可能性②:毎週便だとコスト負担感が高い

もう一つは家計のレンジ。

  • 月々、野菜にかけられる上限
  • 毎週便だと、その範囲を超える
  • それでも、定期便体験は続けたい

このときの落としどころとしての隔週。
つまり隔週要望は、「継続の壁」にぶつかったサイン。


隔週便導入の影響──販売側(私)に起きること

顧客側のメリットは見えやすい。
一方、販売側には負荷がくる。現時点で想定できる影響は3つ。

影響①:売上維持には顧客数が2倍必要

構造は単純。隔週が増えるほど毎週の出荷箱数が減る。

  • 毎週:月4回
  • 隔週:月2回

同単価なら、隔週中心の状態では売上維持に必要な顧客数が増える。最大で2倍。
立ち上げ期にはハードな条件。

影響②:作付け・収穫のコントロールが難しくなる

隔週が混ざると、週ごとの必要出荷数にムラが出る可能性。

  • ある週は多い
  • ある週は少ない

ムラが大きいほど難しくなるのが、収穫計画とセット構成。余りと不足の調整。
隔週は「波」を作りやすい仕組み、という認識。

影響③:鮮度が落ちる食体験になり得る

隔週最大のリスク。食体験の変化。

毎週便なら「届いた週に食べる」前提になりやすい。
隔週は「翌週に持ち越す」前提が混ざる。保存性の高い野菜を増やす工夫は可能。それでも、毎週便より鮮度面で不利になりやすい事実。

味重視で運営する以上、ここは要設計。


隔週便を導入しない場合──販売側(私)に起きること

隔週を作らず「毎週のみ」で押し切る場合。
影響は一つ、しかし重い。

影響①:顧客の離脱リスク

隔週要望は、継続の壁の表面化。

  • 使い切れない
  • 予算が合わない

この壁を越える選択肢がなければ、定期便そのものから離脱しやすい。
立ち上げ期の小規模事業にとって、一人ひとりの離脱は痛い。事業の土台に直撃。


結論──顧客のためになる選択。隔週便の導入

結論は隔週便の導入。
理由は「継続を支える選択肢」だから。

もちろん負荷は増える。

  • 売上維持には最大で2倍の顧客が必要
  • 作付け・出荷コントロールが難しくなる
  • 鮮度を前提とした食体験設計がより繊細になる

立ち上げ期には厳しい条件。
それでも、ここは頑張るべき領域。お客様にとって「続けられる仕組み」を整えることが、結果として事業の強さにつながる。

まずは運用。観察。必要なら設計を更新。
隔週が増えたときに何が起きるか。そこから次の打ち手を作る。

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