新規就農 Day56 雨の日は作業を我慢すべき?

新規就農

滋賀県は午後から本降りの雨。

「これ以上の作業遅延は許されない。ワークマンの最強の防寒防風防水着があるではないか。進め!!!」

という気持ちはやまやまなのですが、雨の日に圃場に入ることは結構なデメリットだったりします。
本日のトピックは、雨の日はできれば家でできることをすべし。もっというと雨の日が10日に2日くらいある前提でスケジュールを組んでおくべし、というお話です。

※マラソン大会参加に伴う遠征のため、明日から数日間ブログ更新をお休みさせていただきます🙇


本日のTopic

雨の日は作業を我慢すべき?

結論から言うと、「土が湿っている状態で人や機械が入る=高リスク」。湿潤時は土粒子どうしが押しつけられて孔隙(空気と水の通り道)がつぶれやすく、いったん締め固まると水はけ・通気・根の伸長が悪化し、収量や生育が落ちる。

1) 仕組み(なぜ“濡れた土”が危険か)

  • 湿潤時に荷重がかかると孔隙がつぶれ、バルク密度が上がる。水と空気の通り道が減り、根の貫入が阻害される。
  • 含水比が塑性限界を超えると土は可塑的になり、踏圧で“スメア(塗りつぶし)”が起きやすい。構造が壊れると回復に時間を要する。
  • 圃場容水量(FC)付近~それ以上の水分域は踏圧感受性が高く、作業は高リスクである。

2) 具体的な悪影響

  • 浸透性低下と滞水・通気不良による根の酸素不足、根腐れ・病害リスクの上昇。
  • 貫入抵抗増大により細根が張れず、養水分の探索能力が低下する。
  • 条件次第で収量の顕著な低下を招く(長期化しやすい)。

3) 入って良い/ダメの現場判定(簡易テスト)

  • 握り団子テスト:握って、手を開いたときに軽く突けばホロッと崩れる=作業再開の目安。指で押しても形を保つ・表面がテカる=NG。
  • 足跡テスト:足跡の縁がシャープにテカる・潰れる=NG。ザラッと崩れ、跡が浅い=OK寄り。
  • スライス観察:切り口が滑らかな塗り壁状=NG。粒状構造が見えザクッと崩れる=OK寄り。
  • 基本方針は“土がもろもろ(friable)に崩れるまで待つ”**である。

4) 圃場での実践的対策

A. そもそも入らない

  • 雨天~降雨直後は作業を避ける。やむを得ない場合でも通路のみを歩行し、畝上侵入を回避する。
  • 乾きの早い畝から作業する(砂質・うね高い区→粘質・低所)。

B. 踏む場所を固定(Controlled Traffic)

  • 常設畝と通路を厳守し、作物ゾーンは踏まない。必要に応じて通路を砕石・チップ・厚手マルチで耐踏圧化。
  • 畝上に入る必要がある作業は、幅広の板・足場マットで荷重分散する。

C. “踏んでも効きにくい土”づくり

  • 完熟堆肥や被覆作物で団粒化を促進し、弾力のある土構造を維持する。
  • タップルート系等のカバープラントで生物的サブソイリングを図る。
  • 深部改善(サブソイラ・ブロードフォーク)は乾燥気味の日に実施し、湿潤時は避ける。

D. 機材・荷重の工夫

  • 台車・一輪車は太いタイヤを選び接地圧を下げる。
  • 収穫物は通路側に集積し、畝上の横持ちは板橋を併用する。

5) 雨天収穫が避けられないとき

  1. 最小人数・最短動線で実施(事前に手順確定)。
  2. 先に板・マットを敷設してから収穫し、即撤収。
  3. 畝肩を踏まない(畝形崩壊は排水悪化を招く)。
  4. 作業後は通路のみ整備(溝さらい、テカり面の軽い起毛)。

6) よくある誤解への短答

  • 「一日待つのは機会損失では?」 → 一度の締め固めは長期の減収要因になり得る。一日の我慢が数週間の遅延を防ぐと捉えるべきである。
  • 「踏んだあと耕せば元通り?」 → 湿潤時の耕起はさらなる構造破壊とスメア化を招く。乾いてから最小限の処置を行うのが原則である。

作業記録 ⇒大ぶりの雨のため中止

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